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小児便秘症について

便秘と便秘症は違います

一般的には1日1回排便がなければ、心配される方もおられますが、便秘による症状がなければ1週間に1回の排便でも心配ありません。これらは単なる便秘であり、便秘症ではなく治療の必要もありません。便秘による症状は、排便困難、排便時出血、排便時痛、便もれ、又は便が出ないための食欲不振、腹満、嘔吐などです。このような症状がある場合は ‘自分の体質だから仕方が無い’ と諦めることなく、外来を受診して下さい。早めの対応をすれば快適になる事が多いものです。一般的には1週間に2回以下の排便の場合は、少し注意を要します。

小児の便秘症にかかりやすい時期は
 ①    離乳食の開始時期 
 ②    幼児のトイレトレーニングの時期 
 ③    学童の通学の開始および学校での排便回避 などです。

慢性的に便秘症が持続する場合は、手術を要する外科的疾患(ヒルシュスプルング氏病・直腸肛門形態異状など)を除外する必要があります。

治療の目的は
 ①    苦痛を伴わない排便が週に3回以上ある事 
 ②    遺糞(便もれ)など便秘症に伴う症状がない事 
 ③    便秘症による日常生活に支障を来さない事 です。

治療法は便秘によって生じた症状を早期に解決する急性期療法とずっと快適な生活が送れるように維持する慢性期療法があります。

急性期療法には
 ①    指による便排出
 ②    浣腸
 ③    下剤 などが含まれます。

慢性期維持療法は
 ①    生活(排便)習慣の改善
 ②    食事療法(食事指導)
 ③    薬物療法 などです。

治療法も年齢によって異なりますので、もしお困りのようならはやめに一度外来を受診される事をお薦めします。
 

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